お客様対応の現場やビジネスのやりとりで、「クレーム」という言葉をよく耳にします。
「お客様からクレームが入りました」
「この件、先方にクレームを入れておいてください」
こうした表現を英語にするとき、“claim” を使ってしまいそうになりますが、要注意です。
英語の claim は、誰かが「自分には○○する権利がある」と主張することや、何かを請求するときに使う言葉です。
・“She filed a claim for insurance.”
(彼女は保険金を請求した)
・“He claimed ownership of the land.”
(彼はその土地の所有権を主張した)
つまり、claim は「正式な申し立て」や「所有・補償などに関する主張」を意味する、フォーマルかつ中立的な単語です。
一方、日本語で使われる「クレーム」は、ほとんどの場合苦情・不満・文句を意味します。
・complaint(名詞)
・complain(動詞)
がぴったりの英訳です。
・“We received a customer complaint.”
(お客様から苦情を受け取りました)
・“He complained about the noise.”
(彼は騒音について文句を言った)
「クレームを入れる」「クレーム対応する」と言いたいときは、状況に合わせて次のように表現しましょう:
・クレームを入れる:file a complaint / make a complaint / complain
・クレームがあった:We received a complaint. / There was a customer complaint.
・クレーム対応する:handle a complaint / deal with a complaint
・クレーム処理:complaint resolution / complaint handling
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