ワークは3周した。
でも,テストでは思ったほど点が取れなかった。
そんなことがあります。
3周もしたのに,なぜでしょうか。
もちろん,3周すること自体が悪いわけではありません。
でも,
「3周した」という回数が目的になってしまっている
ことがあります。
大切なのは,
何周したかではなく,
できない問題が減ったかどうかです。
■ まず,「できない」を見つける
ワークを解く時,
最初から全部を完璧にする必要はないと考えています。
まず大切なのは,
どの問題ができて,
どの問題がまだできないのかを見つけること
です。
たとえば数学なら,
すぐ解けた問題。
少し考えれば解けた問題。
解き方を忘れていた問題。
全く分からなかった問題。
同じワークの中でも,状態は違います。
ところが,
「全部3周する」
と決めてしまうと,
すでにできる問題にも,
まだできない問題にも,
同じように時間を使ってしまいます。
それでは,少しもったいないことがあります。
■ 「ふす・ふね・ころも」をお勧めします
そこで私は,生徒さんには
前のコラムでもご紹介した
「ふす・ふね・ころも」復習法
を勧めています。
間違えた問題には,
まず「フ」と印を付けます。
ただし,
1周目に答えが合っていても,
たまたま正解した問題や,
自信がないまま答えて正解した問題にも
「フ」を付けます。
なぜなら,
正解したことと,
自分で確信を持って解けたことは同じではない
からです。
もう一度解いて,
また間違えたら,一筆足して「ス」。
さらに間違えれば,
また一筆ずつ足していきます。
そして,
自分で解けた時に,
その印を〇で囲みます。
つまり,
できた問題は追いかけない。
できなかった問題や,
まだ自信のない問題を追いかける。
という方法です。
■ 1周目は,「診断」だと思えばいい
最初にワークを解く時は,
「全部覚えよう」
「全部正解しよう」
と考えなくてもかまいません。
むしろ,
「どこがまだ怪しいかを見つけよう」
くらいでよいと思います。
1周目は,
間違えたら「フ」。
自信がなければ,
正解していても「フ」。
2周目は「フ」の問題だけ解き直す。
また間違えたら「ス」。
自分一人で解けたら,「ス」を〇で囲む。
3周目は「ス」の問題だけをさらに解き直す。
こうすると,
「ワークを何周したか」ではなく,
「まだ〇が付いていない問題はどれか」
を見ることができます。
■ 「分かった」と「解ける」は違う
解説を読んで,
「分かった」
と思うことがあります。
先生の説明を聞いて,
「なるほど」
と思うこともあります。
でも,
それだけではテストで解けるとは限りません。
大切なのは,
何も見ずに,
自分一人で解けるか
です。
レッスンでも,
一度説明した問題を,
少し時間を空けて
もう一度解いてもらうことがあります。
すると,
さっきは分かったはずなのに,
手が止まることがあります。
そこで初めて,
「まだ自分のものにはなっていなかった」
と分かります。
だからこそ,
できるようになって〇が付くまでに,
何回かかったかが分かる印として,
「ふす・ふね・ころも」は効果的なのです。
■ 全部を3周する必要はない
たとえば,
ワークが100問あったとします。
そのうち,
最初から80問は自信を持って解けた。
残り20問には「フ」が付いた。
それなら,
次にやるべきなのは,
もう一度100問全部を解くことではありません。
まず,その20問です。
そこで10問できるようになったら,
残るのは10問。
さらに解き直して,
5問できるようになったら,
残るのは5問。
こうして,
できない問題を少しずつ減らしていく。
私はこの方が,
テスト前の限られた時間を使いやすいと思っています。
■ 「ワークを終わらせる」がゴールではない
テスト前になると,
「ワーク終わった?」
と聞かれることがあります。
全部終わった。
提出できる。
もちろん,それも大切です。
でも,
ワークを終わらせることと,
ワークの問題が解けることは別です。
提出するために答えを書いた。
答え合わせもした。
それで終わりにしてしまうと,
できなかった問題や,
たまたま正解しただけの問題が,
そのまま残っていることがあります。
だから私は,
「何周した?」
よりも,
「まだ〇が付いていない問題はどれ?」
と見る方が大切だと思っています。
■ ここで,伸びる子の親あるあるです
伸びる子の親は,
「ワーク,3周した?」
だけを見ているわけではありません。
むしろ,
「前に間違えたところ,できるようになった?」
「自信がなかった問題は,もう大丈夫?」
と,
できないところや,
まだあやふやなところが減っているか
を見ています。
全部を同じように繰り返すのではなく,
必要なところに時間を使う。
それが,
効率のよいテスト勉強につながります。
■ 「3周」より,「〇が付くまで」
ワークを3周することは,
悪いことではありません。
でも,
本当に大切なのは,
回数ではありません。
間違えた問題を見つける。
自信のない問題も見つける。
できるまで解き直す。
できたら〇を付ける。
これを繰り返します。
だから,
「3周する」
ではなく,
「できなかった問題に,
〇が付くまでやる」
と考えた方が,
ずっと分かりやすいと思います。
テスト勉強で大切なのは,
勉強した量を増やすことだけではありません。
自分のできないところを見つけ,
そこを一つずつ,できるようにすること。
そのために使えるのが,
「ふす・ふね・ころも」復習法
です。
そして最後に見るのは,
何周したかではなく,
できない問題が,いくつ「できる」に変わったか。
私は,そこを大切にしています。
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