日本語・韓国語講師の Hayoung_Eikoです ^ ^
人間関係の中では、冗談半分であれ、本気交じりであれ、
ときどき、法律にはない「罪」が持ち出されます。
韓国語では、その一つが괘씸죄です。
相手の態度が気に入らないという理由で、
その人を必要以上に厳しく扱うことを皮肉った表現です。
では、そもそも、
その単語のもとになっている괘씸하다とは、
どのような感情なのでしょうか。
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「けしからん」だけでは見えないもの
괘씸하다は、辞書では「けしからん」「不届きだ」「憎らしい」
などと訳されます。
けれども、それだけでは、
この言葉が持つ感情の色までは見えてきません。
自分の親切を、相手が当然のように受け取った。
謝るべき人が、反省するどころか堂々としている。
信じていた相手が、
「まさか、あなたがそんなことをするなんて」
と思うような行動を見せた。
そんなとき、韓国語では、
정말 괘씸하네.
本当にけしからんね。/まったく憎らしいね。
と言うことがあります。
화가 나다は、自分の中に怒りが起きている状態。
一方の괘씸하다には、
「よくそんなことができましたね」
「そんな態度を取る人だとは思いませんでした」
と、相手を見る目まで変わるような感覚があります。
怒りに反感や憎らしさが混ざり、関係によっては失望も重なる。
そこににじむのは、
「あなたには、そんな態度を取ってほしくなかった」
という思いです。
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存在しない罪「괘씸죄」
その感情が相手への扱いにまで影響すると、
괘씸죄が登場します。
괘씸죄가 적용됐다.
「けしからん罪」が適用された。
태도가 괘씸해서 더 혼난 것 같아요.
その態度が気に障って、余計に叱られたようです。
たとえば、同じ失敗をした二人がいたとします。
一人はすぐに謝り、もう一人は言い訳をして、
反省していないような態度を見せた。
失敗の内容は同じなのに、後者だけが強く叱られたら、
잘못은 똑같은데
한 사람만 괘씸죄까지 적용된 것 같네요.
失敗は同じなのに、
一人だけ「けしからん罪」まで適用されたようですね。
と、半分冗談、半分皮肉で言うことができます。
少しユーモラスでありながら、
人を判断するときの危うさも含んだ表現です。
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ちなみに、こちらはむしろ「有罪」歓迎?
韓国語には、もう一つ面白い「罪」があります。
それが、유죄남。
直訳すると「有罪男」ですが、
もちろん本当に罪を犯した男性ではありません。
何気ない仕草や言葉があまりにも魅力的で、
「これは人の心をときめかせた罪で有罪です」
と言いたくなるような男性を、冗談めかして呼ぶ表現です。
同じ「罪」でも、
괘씸죄は、態度が気に障って追加される罪。
유죄남は、魅力がありすぎて勝手に言い渡される罪。
どちらも法律には存在しません。
けれども、人の心の中では、
今日もひそかに判決が下されているようです ^ ^
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罪になるのは「何をしたか」より「どんな態度だったか」
謝り方が、どこかそっけなかった。
言い訳ばかりしているように聞こえた。
反省しているようには見えなかった。
そんなとき、失敗そのものよりも、
その後の態度のほうが心に残ることがあります。
同じことをしても、
態度によって受け取られ方が変わってしまう。
それが、괘씸죄の少し厄介なところです。
けれども、괘씸하다と感じるのは、
それだけ相手に何かを期待していたからなのかもしれません。
「あなたには、そんな態度を取ってほしくなかった」
その思いに気づいたとき、
相手を見る目も、ほんの少しやわらぐのかもしれません。
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