日本語・韓国語講師の Hayoung_Eiko です ^ ^
あるとき、ひとつの韓国語に目が留まりました。
「시간을 허투루 쓰지 않기」
直訳すると、「時間を適当に使わないこと」。
最初は、「時間を無駄にしない」という意味かな、と思ったんです。
でも、何度か読み返すうちに、
違う温度や、いろんな意味が重なって見えてきました。
韓国語には、「無駄に使う」という意味の 낭비하다 があります。
また、
헤프게 쓰다(湯水のように使う)
쓸데없이(必要もないのに・無意味に)
などの表現もあります。
お金を浪費したり、時間や努力を空回りさせたり。
「無駄」を比較的ストレートに表す言葉たちです。
一方で、허투루 쓰다は、もう少し静かな響きがあります。
ただ浪費する、というより、
雑に扱わない
適当に流さない
ちゃんと向き合う
そんな感覚に近い気がしたんですよね。
最近は、「가성비」をよく聞きます。
가격 대비 성능의 비율
「価格に対する性能の比率」を縮めた言葉で、
日本語の「コスパ」に近い表現です。
そして最近は、「시성비」まで見かけるようになりました。
시간 대비 성능의 비율
時間に対して、どれだけ満足感や効率が得られるか。
「タイパ」に近い感覚ですね。
もちろん、限られた時間の中で生きている以上、
そういう視点も大切なのだと思います。
でも、「시간을 허투루 쓰지 않기」を見たとき、
違う方向を向いている気がしました。
無駄がなかったか
効率が良かったか
成果が出たか
そういうことだけではなくて、
その時間を、“自分の時間”として過ごせたか。
そんな問いに近かったんです。
語学学習をしていると、
「遠回りだったな」と思う時間があります。
覚えたはずなのに忘れてしまった単語。
緊張して、うまく話せなかった会話。
意味は分かるのに、口から出てこなかった表現。
その瞬間だけを見ると、
効率が良かったとは言えないのかもしれません。
でも、そういう時間ほど、
あとになって自分の中に残っていたりします。
うまく言えなかった悔しさも。
もう一度調べた記憶も。
次こそ伝えたいと思った気持ちも。
たぶん、あの時間は無駄だったわけじゃない。
言葉と、ちゃんと向き合っていた時間だったんだと思います。
だから最近は、「効率よくできたか」よりも、
その時間を自分なりに大切に過ごせていたか。
そちらのほうが、少し大事なのかもしれません。
韓国語の中には、
生き方の温度まで映す言葉があるのを感じます。
時間を急がせるためではなく、
時間を粗末にしないための言葉。
「시간을 허투루 쓰지 않기」
今日という時間も、
いつか振り返る日が来るのかも。
そのとき、
「ちゃんと向き合っていたな」と思えたら、
少し嬉しい気がしています。
みなさんにも、
あとから大切だったと気づく
“遠回りの時間”ありますか
回应 (0)