日本語・韓国語講師の Hayoung_Eiko です ^ ^
ある出来事や人、場所等を思い出したとき、
ただ「懐かしい」だけでは、
少し足りないと感じることがあります。
目に入ったものや音だけではなく、
そのときの空気ごと、
愛おしく思い出してしまうような感覚。
韓国語に、그립다 という言葉があります。
人だけでなく、
時間や場所にも使われる言葉。
사람이 그립다(人)
그 시간이 그립다(時間)
그곳이 그립다(場所)
そのどれかひとつではなく、
きっと、その全部に触れているのだと思います。
그립다 の中には、
少しだけ時間が混ざっていて、
戻れないものごと恋しくなるような感覚があります。
懐かしさにも、
いくつかの温度があるのかもしれません。
遠くからそっと眺めるような
nostalgia(노스탤지어/향수/郷愁)や、
輪郭のぼやけたまま残る
아련한 기억(おぼろげな記憶)。
人のぬくもりを思い出すような
정겨운 느낌(どこか温かい感覚)もあれば、
理由はわからないのに、どこか知っている気がする
익숙한 느낌(見覚えのある感覚)に出会うこともあります。
似ているようで違う 보고 싶다 は、
もっとまっすぐな「会いたい」。
そして、久しぶりに顔を見たとき、
思わずこぼれる「반갑다(久しぶり、うれしい)」という感情も、
どこか懐かしさに似ています。
さらに、最近登場した言葉の中には、
経験していないのに懐かしいと感じる、
anemoia(아네모이아)という言葉もあるそうです。
낯설지만 왠지 익숙한 느낌
이유 없이 그리운 감정
知らないはずの景色に、
なぜか心がほどけていくこともあります。
懐かしさは、
過去を思い出しているようでいて、
今の自分が、
あのときの空気に触れにいっている感覚なのかもしれません。
きれいにしまわれた記憶というより、
ふとした瞬間に、目の前に現れるもののように思えています。
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