Wordで報告書や資料を作成する際、Excelで作成したグラフをコピーして貼り付ける作業は、非常に一般的ですね。
しかし、その何気ない操作の中に、実は重大な「セキュリティリスク」が潜んでいることをご存知でしょうか?
特に、元となるExcelファイルに顧客名簿や売上データなど、個人情報や機密情報が含まれている場合は、細心の注意が必要です。
「グラフの見た目だけ」を貼ったつもりが、実は裏側のデータまで相手に渡してしまっているかもしれません。
今回は、情報を守りながらスマートに資料を作成するための、連携時の注意点を3つに絞ってお伝えします。
■ 1. 「埋め込み」はExcelファイル丸ごとを渡しているのと同じ
Excelのグラフをコピーして、Wordにそのまま貼り付ける(標準の貼り付け)と、多くの場合「埋め込み」という状態になります。
一見すると、Wordの上にグラフの画像が乗っているだけのように見えますが、実はこれ、Wordファイルの中に「Excelファイルそのもの」を格納している状態なのです。
もし、貼り付け先のWordを受け取った人がそのグラフをダブルクリックすると、元になったExcelブックが開き、グラフに使っていないはずの別シートの個人情報まで全て見えてしまう可能性があります。
■ 2. 「リンク貼り付け」でもデータの出所が特定される
「リンク貼り付け」を選んだ場合、ExcelファイルそのものがWordに取り込まれるわけではありません。
しかし、Word側には「どのフォルダーの、どの名前のExcelファイルを参照しているか」という情報の断片が残ります。
社内サーバーのパス(場所)などがプロパティから透けて見えてしまうこともあるため、機密性の高いデータを扱う際は、外部に送る資料にこの形式を使うのは避けるのが賢明です。
★ 対策:共有前に「ドキュメント検査」を行う
Wordの「ファイル」メニューから「情報の確認」>「ドキュメント検査」を実行することで、隠れた埋め込みデータや個人情報をチェックし、削除することができます。
■ 3. 最も安全な解決策は「図(画像)」として貼り付ける
個人情報漏洩のリスクをゼロにする最も確実で簡単な方法は、グラフを「図(画像)」として貼り付けることです。
・Excelでグラフをコピーする
・Wordの「貼り付け」ボタンの下にある矢印をクリック
・「形式を選択して貼り付け」から「図(メタファイル)」または「図(JPEG)」などを選ぶ
この方法であれば、グラフは単なる「写真」と同じ状態になります。
ダブルクリックしてもExcelが開くことはなく、背後のデータが相手に渡る心配もありません。
「便利だから」と習慣で行っている操作が、時に思いもよらないリスクを生んでしまうことがあります。
特に社外の方や不特定多数に配布する資料を作成する際は、今回ご紹介した「図として貼り付ける」手法をぜひ標準のルールにしてみてください。
デジタルスキルを磨くことは、同時にこうしたリスクから自分自身や会社を守る力をつけることでもあります。
私のレッスンでは、単なるソフトの操作方法だけでなく、実務の現場で本当に役立つ「安全で効率的な活用術」を、お一人おひとりの状況に合わせてアドバイスしています。
「この操作、実は不安だった……」という小さなお悩みも、ぜひレッスンで一緒に解決していきましょう。
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