総合型選抜や学校推薦型選抜で課される小論文ですが、主にテーマ型、課題文型、統計資料型(データ読み取り型)に分類されます。
今回、課題文型について少し留意するべき点を簡潔にお示しします。
課題文を読み解く
課題文(テーマ文)は、論説文が多く内容は多岐に渡ります。それでも、やはり受験する学部・学科に関係する内容について問われることが多いのではないでしょうか。
目を配る点としては、下記が挙げられます。
・設問内容と設問で指示されている文字数
・課題文の著者とタイトル
※タイトルには文章を読み解くキーワードが隠れていることがよくあります
・論旨
※筆者の言わんとしている点はひとつ。例示や修飾、置き換えと色々工夫を凝らして内容が展開されますが、要はこれが言いたいのだなという点はひとつに絞られます。
論旨を追いかける
授業では、ライティングポイントというオリジナル資料を作成し、筆者の言いたい点を掴むため論旨を順に追っていきます。もちろん生徒さんと一緒に確認しながら、あれこれ質問したり質問いただいたりする展開で理解を深めます。
「あなたの考えを述べなさい。」が実は難しい
概ね最後の設問で、「あなたの考えを述べなさい。」が設定され文字数も多いです。
この場合、取り組んでおられる生徒さんはどう捉えられるでしょう。
「「あなたの考え」なので自由に書いてよいと感じますか?
けれども、この「あなたの考えを述べなさい。」が実は最も難しいのです。
・課題文の論旨・論理性が掴めているか?
・自分の考えを整然とまとめて文章として示すことができるか?
奇をてらったことや自分勝手な理解で文章を書くと、思わぬ方向へ迷ってしまい、結局訳の分からない内容を記している点に気が付きます。
課題文を読んで、筆者の意図や考えを汲み取りメモを取りながら、自分の考え(スタンス)を決める必要があります。これがブレると、「あなたの考え」が大きくブレてしまいます。
筆者に賛同する、反論する
筆者の考えに賛同する点や反論する点を自分の考えに盛り込む場合、必ず論拠を示す必要があります。
筆者の考えに反論した内容を書いても全く問題はありません。要は、論拠を明示して自分はこう考えると主張することです。
「あなたの考えを述べなさい。」は、必ずと言って課せられる設問です。
この設問に対する準備は、やはり教養と豊富な語彙を兼ね備えて理論武装しておくことが必要です。
つねひごろの読む・書くという点が大切なのですが、受験勉強の狭間に時間の許す限り文章における文字(キーワード)や表現と接することをおススメします。
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