給料は“工分(こうぶん)”で決まる
生産隊に課される「工分」の実態は?
一見すると「能力や成果に応じた配分(按労分配)」を目指していましたが、
実際の運用は「結果よりも平等」を重んじる側面が強かったんです。
それはなぜ?
誰が何をどれだけ「頑張ったか」を正確に数値化するのが難しく、結局は村の幹部や組長の裁量に左右されたことが多かったです。特に政治的に「態度がよい」とされた人が高い工分を得るケースもありました。
同じ作業をしても、男性なら10工分、女性や高齢者は8工分、子どもは5工分というふうに「類型化」されており、実力差より「集団内の“協調性”」が優先されることもありました。
つまり「みんなで一緒に食べる大鍋のご飯」。努力しても報われない空気が生まれ、「出る杭は打たれる」文化や、「形式的な平等主義」が実質的なインセンティブを失わせることにつながりました。
このように、「工分」は理想としては成果主義でしたが、
実際には「集団の平等と安定を優先したため、評価や報酬は均質化されやすく、やる気のない労働環境を生んだ」側面があるんです。
隊長は“サラリーマン”
生産隊には「隊長、副隊長、会計、記録係」などの役職があり、
隊長は「社内昇進のように選ばれ、任期制で交代」。
あれ?そう聞くと今の日本企業の仕組みと似てません??
このお話は前職の商社時代、元・直属の中国人上司から教わったこと。
これから私の授業では、実際に現場で感じたこと、経験者から教わった事をもとに、
皆さんと一緒に「ことば」だけじゃない中国の「リアル」とともに学んでいけたらうれしいです!
これからもぜひよろしくお願いいたします!!
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