【ピアノ】“曲想記号”はなんのためにあるのか?

Kana K

 

こんにちは。ピアノスクールかなでのかなです。

今日のテーマは、曲想記号の「意味」を自分で考える力を育てるということについてです。

譜面に書かれている「クレッシェンド」「ディミヌエンド」「スラー」「スタッカート」…
私たちはそれをただ機械的に読み取るのではなく、なぜそこにその記号があるのか?を考えることで、音楽が一気に自分の中で深まります。

私はよく生徒にこう伝えます。

「このクレッシェンドは、どうしてここにあると思う?」
「このスラー、どうしてここで切れてるのかな?」
「この記号が文字でなく、記号として書かれているのはなぜだろう?」

そういった問いかけを通して、ただ弾くのではなく“読解”しながら音を作っていく練習に導きます。

曲の山場はどこか?
構造はどうなっているか?
繰り返しが出てくるとしたら、どこでどう変化させるか?

分析と感情表現は別物だと思われがちですが、本当はとても近いところにあるのです。
たとえば「なぜここでスラーが切れているのか」を知ると、自然に息継ぎができるようになり、演奏に間が生まれます。

“曲想を感じろ”ではなく、“曲想を見つけて、考えて、自然に感じられるようにする”
これが私のレッスンで大事にしている考え方です。

そして、これは自分で楽譜に書き込む習慣にもつながります
「ここで少し広げよう」「ここは軽く」など、自分の言葉で書き足していくことで、曲との距離がぐっと縮まります。

分析は苦手…と思う方も多いかもしれませんが、
自分の音に説得力を持たせるために必要な「対話の時間」だと思って、
ぜひ取り組んでみてください。

かな

Added to Saved

This column was published by the author in their personal capacity.
The opinions expressed in this column are the author's own and do not reflect the view of Cafetalk.

Comments (0)

Login to Comment Log in »
Popular ribbon

from:

in:

Lesson Categories

Language Fluency

Japanese   Native
English   Fluent
French   Just a few words

Kana K's Most Popular Columns

  • ピアノコンクールで入賞するための練習法

        ピアノコンクールで入賞するためには、単に毎日練習するだけでは不十分です。大体的に下の3つの観点から練習を見直すと、個性あるだけではなく、高い水準でミスの少ない演奏を実現できます。 1. ...

    Kana K

    Kana K

    0
    584
    Feb 10, 2025
  • 【表現力を磨くための具体的な練習法】

    ピアノの演奏で「技術はあるのに感動しない」と言われたことはありませんか?表現力を高めることで、聴く人の心に響く演奏ができます。今回は、表現力を磨くための3つの練習法を紹介します。 1. フレーズごと...

    Kana K

    Kana K

    0
    420
    Feb 16, 2025
  • 【音楽をより感動的にするための3つの工夫】

    ピアノ演奏は、ただ音を並べるだけではなく、聴く人の心に響く表現が大切です。今回は、演奏をより感動的にするための3つのポイントを紹介します。  **1. 曲の背景を理解する**   作曲者の意図や時代...

    Kana K

    Kana K

    0
    418
    Feb 15, 2025
  • 【速いパッセージを安定して弾くコツ】

    こんにちは!かなでピアノスクールのかなです! コンクールや発表会で、速いパッセージが転んでしまった経験はありませんか?指を正確に動かすためには、ただ速く弾くだけではなく、適切な練習方法が必要です。今...

    Kana K

    Kana K

    0
    415
    Feb 17, 2025
« Back to List of Tutor's Column
Got a question? Click to Chat