ゆっくり弾けるのに、速くなると崩れてしまう練習(即効性あり)

Kana K

ピアノスクールかなでのかなです!

レッスンでは落ち着いて弾けていたのに、
少しテンポを上げたとたん、リズムが崩れ、指が滑る。

ゆっくりなら弾けるのに、速くなると崩れてしまう。
この悩みは、どのレベルの子にもよく見られます。

理由ははっきりしていて、
指のテクニックがまだ追いついていないこと、焦りが出ること、そして練習量の不足。
この3つが重なったときに起こるものです。

ただ、これを単に「もっと練習してきてね」で終わらせてしまうと、
本人はどこをどう練習すればいいかわからず、同じところでつまずいてしまう。

だから私は、いくつかの部分練習の工夫を提案しています。

特におすすめなのが、以下の練習方法です:


1. 滑る箇所の“端と端”だけをスローで弾く
→ 一番乱れやすい部分の前後をゆっくり確実にすることで、
“どこから”崩れているのかが明確になります。


2. テンポの変化を細かく操作する練習
→ 普通のスロー練習や極端なリズム練習ではなく、
あえてテンポに“微妙なゆらぎ”をつけながら弾く。

・ほんの少しスローモーションをかけてみる
・逆に少し速めてみる
・弾きながら「ここでスッと加速したらどうなるか?」を試す

こうしたテンポ操作は、“さりげない変化”を自分で感じ取りながらコントロールする力を育ててくれます。


3. わざと止まる練習をしてみる
→ 本番では止まらないことが求められますが、
練習では**“止まって自分の指の動きを把握する”ことが何より大事**。
あえてテンポを止めて弾いてみると、「あ、ここの準備が甘かったんだ」と気づけることも多いです。


こうした練習を重ねていくと、
「速く弾ける=とにかく速くする」ではなく、
**テンポを内側で“管理できる感覚”**が生まれてきます。

レッスンの最後には、いつも通り、
その日の注意点を一緒に振り返って書いてもらいますが、
部分練習で“どうすれば崩れないか”を発見できた日には、
集中力も手応えも、まったく違うものになるように感じます。

速さに対抗するには、ただスピードを上げるだけではなく、
その速さに“気持ちと体が追いつく準備”が必要。

そして、速さの中でも繊細にテンポを扱えるようになると、
ピアノの演奏は格段に豊かになります。

かな

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This column was published by the author in their personal capacity.
The opinions expressed in this column are the author's own and do not reflect the view of Cafetalk.

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