日本語・韓国語講師の Hayoung_Eikoです ^ ^
韓国語で「腕時計をつける」は、
시계를 차다
これはご存じの方も多いですよね。
では、「ベルトを締める」は?
「手錠をかけられる」は?
さらに、「おむつをしている」は……?
実は、これらすべてに 차다 という動詞が使えるんです!
腕時計とベルトなら、まだわかります。
手錠も、まあ納得。
でも……おむつまで!?
韓国語の「차다」、なかなか守備範囲が広いようです(笑)。
今回は、この意外な共通点を探りながら、
似た場面で使われるほかの動詞との違いもご紹介します♪
■ まずは定番! 腕時計とアクセサリー
시계를 차다(腕時計をつける)
오늘은 시계를 안 찼어요.
(今日は腕時計をしていません。)
腕時計は、手首に巻いて身につけるもの。
同じように、
팔찌를 차다(ブレスレットをつける)
발찌를 차다(アンクレットをつける)
という表現もあります。
ちなみに、ブレスレットは 끼다 を使って、
팔찌를 끼다(ブレスレットをはめる)
と言うことも。
「차다」は身につけること、
「끼다」は輪になったものを通してはめる動作にも意識が向く表現です。
日本語では同じ「つける」でも、
韓国語ではこんな違いがあるんですね。
■ ベルトは「차다」? それとも「매다」?
続いては、腰に巻くベルト。
허리띠를 차다(ベルトを締める・身につける)
こちらも「차다」が使えます。
ただ、日常会話では、
벨트를 매다(ベルトを締める)
という表現も一般的。
では、ほかの動詞も含めて比べてみましょう。
허리띠를 차다
→ ベルトを腰に装着する
허리띠를 매다
→ ベルトを締めて固定する
허리띠를 두르다
→ 腰の周りにぐるりと巻く
さらに、バックルなどを留める動作には、
벨트를 채우다(ベルトを留める)
という表現もあります。
同じベルトなのに、動詞がこんなに!
もちろん、これらは意味が重なる部分もあるので、
毎回厳密に使い分けるわけではありません。
ちなみに、車のシートベルトは、
안전벨트를 매다(シートベルトを締める)
が一般的です。
「ベルトだから차다!」と覚えてしまうと、
ちょっと困る場面も出てきそうですね(笑)。
■ 手錠も「차다」!? でも、誰が誰に?
さて、ここで一気に刑事ドラマの世界へ(笑)。
수갑을 차다(手錠をはめている・かけられている)
범인은 수갑을 차고 있었어요.
(犯人は手錠をかけられていました。)
こんな場面、韓国ドラマでもおなじみですよね。
では、警察官が犯人に手錠をかけるときは?
수갑을 채우다(手錠をかける)
경찰이 범인에게 수갑을 채웠어요.
(警察が犯人に手錠をかけました。)
ここが大切なポイント!
수갑을 차다
→ 手錠を身につけている側
수갑을 채우다
→ 相手に手錠をかける側
つまり、同じ手錠でも、
誰の動作や状態を表すかによって動詞が変わるんです。
「차다」と「채우다」。
形はよく似ているのに、役割は大違い!
手錠をかけられる側なのか、かける側なのか。
ここは間違えたくないところです(笑)。
■ まさか、おむつまで「차다」!?
そして、今回いちばん紹介したかったのがこちら!
기저귀를 차다(おむつをしている)
아직 기저귀를 차고 있어요.
(まだおむつをしています。)
えっ、腕時計と同じ動詞!?
日本語なら「おむつをはく」「おむつをつける」ですよね。
ところが韓国語では、ここにも「차다」が登場するんです。
さらに面白いことに、おむつにも 채우다 が使えます。
기저귀를 채우다(おむつをつける・つけさせる)
아기한테 기저귀를 채웠어요.
(赤ちゃんにおむつをつけました。)
先ほどの手錠と並べてみると……。
수갑을 차다 → 手錠をはめている
수갑을 채우다 → 手錠をかける
기저귀를 차다 → おむつをしている
기저귀를 채우다 → おむつをつける
共通点が見えてきませんか?
「차다」は身につける動作や状態、
「채우다」は相手に装着したり、留めたりする動作を表すことがあるんです。
そして、おむつといえば、もう一つ欠かせない表現が。
기저귀를 갈다(おむつを替える)
기저귀 좀 갈아 줄래요?
(ちょっとおむつを替えてくれる?)
차다・채우다・갈다
この3つをセットで覚えておけば、
育児に関する会話でも役立ちますね ^ ^
それにしても、手錠とおむつが同じ動詞でつながるなんて……。
並べて紹介される機会は、なかなかなさそうです(笑)。
■ まだある! 刀や銃にも「차다」
時代劇やアクション作品がお好きな方には、こんな表現も。
칼을 차다(刀を腰に差す・帯びる)
총을 차다(銃を身につける・携える)
허리에 칼을 차고 있었어요.
(腰に刀を差していました。)
ここでの「차다」も、体に装着して身につけるという意味。
刀や銃をただ手に持っているのではなく、腰などに装着して携えているイメージです。
腕時計から始まり、ベルト、手錠、おむつ。
そして、最後は刀まで!
登場人物も場面もバラバラなのに、
同じ「차다」でつながっているとは驚きです。
■ でも、何でも「차다」ではありません!
ここまで読むと、体に何かをつけるときは、
とりあえず「차다」でいいのでは?
そんな気もしてきますが……
残念ながら、そう簡単ではありません(笑)。
例えば、
반지를 끼다(指輪をはめる)
목걸이를 하다(ネックレスをつける)
안경을 쓰다(眼鏡をかける)
모자를 쓰다(帽子をかぶる)
신발을 신다(靴を履く)
日本語では「つける」「身につける」と表現できる動作でも、
韓国語では名詞との組み合わせによって動詞を選びます。
つまり、大切なのは「차다=つける」と一対一で暗記することではなく、
どんな名詞と一緒に使われるのかを知ること。
さらに、同じ名詞でも動詞が変われば、
動作や視点の違いが見えてきます。
単語を一つ覚えるだけでは気づかなかった発見が、
組み合わせを知ることで次々と生まれる。
これも、外国語を学ぶ楽しさの一つではないでしょうか。
さて、明日、腕時計をつけるとき。
ふと赤ちゃんのおむつを思い出してしまったら……。
それはきっと、今日の「차다」がしっかり記憶に残った証拠ですね(笑)。
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