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【共通テスト現代文】「なんとなく」を卒業!比喩表現・抽象表現の読み取りトレーニング

AZUKI

 

共通テストの現代文(特に第一問の評論)を解いていて、「言葉の意味はわかるけれど、結局何を言いたいのか掴めない」と感じたことはありませんか?

近年の共通テストでは、高度に抽象化された論理展開や、筆者独特の比喩表現が多用される傾向にあります。これらを「文学的なセンス」で読み解こうとすると、選択肢の巧妙なひっかけに足元をすくわれます。現代文において、比喩や抽象表現はセンスで感じるものではなく、「論理的な言い換え」として処理すべき対象です。

今回は、難関大合格者が実践している、比喩・抽象表現を確実に読み解くためのトレーニング方法と、本番で使える得点奪取の鉄則を徹底解説します。

 


 

1. 現代文の鉄則:「具体 = 抽象」のイコール関係を見抜く

現代文の文章構成は、驚くほどシンプルです。筆者は「伝えたい核心(抽象)」を提示し、読者に理解させるために「わかりやすい例(具体・比喩)」を繰り返します。

なぜ筆者は「比喩」や「抽象表現」を使うのか

  • 抽象表現: 複雑な現象を一つの言葉にまとめ、論理を前に進めるため。

  • 比喩表現: 読者のイメージを喚起し、主張に強いインパクトを与えるため。

入試問題で傍線が引かれるのは、決まってこの「抽象」か「比喩」の部分です。なぜなら、そこが筆者の主張の核心であり、かつ受験生が読み間違えやすい場所だからです。

 


 

2. 【比喩編】比喩を「記号」として処理するトレーニング

比喩表現に出会ったとき、「美しい表現だな」と感動している暇はありません。比喩は必ず「本文中の具体的な説明」とイコールの関係で結ばれています。

ステップ①:比喩の「指し示す内容」を近傍から探す

比喩表現に傍線が引かれていたら、まずはその前後数行をスキャンしてください。筆者は比喩を出す前、あるいは出した直後に、必ず「普通の言葉」でその内容を説明しています。

  • トレーニング: 過去問を解く際、比喩表現を見つけたら、それが指している具体的な事象を本文から探し出し、ペンで「=(イコール)」の線を引く練習をしましょう。

ステップ②:比喩の「機能」に注目する

その比喩が「プラス(肯定的)」なのか「マイナス(否定的)」なのかを判定します。 例えば、「砂漠のような人間関係」という比喩があれば、それは「潤いがない」「不毛である」といったマイナスの文脈で使われているはずです。選択肢の中に「豊かな」といったプラスの言葉が混じっていれば、その瞬間に消去できます。

 


 

3. 【抽象編】「言葉の壁」を突破する抽象表現攻略法

「ポストモダン」「パラダイム」「身体性」……。こうした抽象度の高い言葉(現代文キーワード)が並ぶと、脳が拒絶反応を起こす受験生も多いでしょう。しかし、抽象表現は「まとめの言葉」に過ぎません。

ステップ①:具体例を「抽象化」して戻す

文章が難しくて理解できないときは、一旦その後の「具体例(例えば〜)」をじっくり読みます。具体例を読み終わったら、「つまり、一言で言うとどういうこと?」と自分に問いかけ、前の抽象的な一文に戻ります。

  • トレーニング: 段落ごとに「要するに何が言いたいのか」を10文字〜20文字程度の普通の言葉でメモする練習を積みましょう。

ステップ②:キーワードの「定義」を本文から抽出する

共通テストでは、一般的な辞書的意味とは異なる、筆者独自の定義で言葉が使われることがあります。 「この筆者が言う『自然』とは、山や川のことではなく、人間のコントロールの及ばないもののことだ」といった、「筆者による定義」を文中から抜き出す癖をつけましょう。

 


 

4. 共通テスト特有の「言い換え選択肢」の見抜き方

共通テストの正解選択肢は、本文の言葉をそのまま使いません。必ず「別の抽象的な言葉」に言い換えられています。

選択肢の「抽象度」をチェックする

誤答選択肢の典型パターンは、「本文の具体例の一部だけを強調しすぎている(抽象化が足りない)」、あるいは「本文にない勝手な一般論に飛躍している(抽象化しすぎている)」のどちらかです。 正解の選択肢は、本文の抽象表現と比喩表現の「ちょうど真ん中にある、正確な要約」になっています。

 


 

5. 保護者の方へ:お子様の「語彙力」を「運用力」に変えるために

もしお子様が「現代文の用語集は読んでいるのに、点数が上がらない」と悩んでいるなら、それは知識が「死んだ知識」になっている可能性があります。

保護者の方ができるサポートは、日常の中で「比喩」や「抽象」を扱う機会を作ることです。

  • 「今のニュース、一言でまとめるとどういうこと(抽象化)?」

  • 「その状況、何かに例えるとどうなる(比喩化)?」

こうしたちょっとした問いかけが、お子様の脳内に「具体と抽象を行き来する回路」を作ります。現代文の成績向上は、この回路の太さに比例します。

 


 

まとめ:現代文は「翻訳」のスポーツである

比喩表現や抽象表現を読み解くトレーニングは、難解な「筆者語」を自分の中の「日常語」に翻訳する作業です。

  1. 比喩を見つけたら、必ずセットとなる「具体的説明」を本文から探す。

  2. 抽象的な単語は、その後に続く「具体例」をヒントに読み解く。

  3. 「具体 = 抽象」の橋渡しを意識して、段落を要約する。

このトレーニングを1日15分、過去問1題分だけでも毎日続けてみてください。ある日、今まで呪文のように見えていた難解な評論文が、驚くほど整理された論理の地図として見えてくるはずです。

次の一歩として、まずは直近で解いた模試の解説を開き、「比喩の傍線部」が本文の「どの具体的な記述」と対応していたか、色ペンで線を引いて確認することから始めてみませんか?


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本コラムは、講師個人の立場で掲載されたものです。
コラムに記載されている意見は、講師個人のものであり、カフェトークを代表する見解ではありません。

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