編集部より一句鑑賞の依頼があり
句友のS子さんの句を鑑賞致しました
老猫を探す朝や小米花
花は三月四月
直径一センチに満たない五弁の細かいもので
花弁を米に見立てての名が小米花
葉は柳に似て細く
白い花が雪をかぶったように美しいので
雪柳の名がある
この季節は
ちょうど猫の活動も活発になる
老猫が朝の挨拶に来ず
姿が見えない
いつもいる場所に見当たらなく
どこにいるのか探していると
庭の雪柳が垂れ下がる下に
「ここにいるよ!」
とちょこんと座っている
白く清楚な雪柳の枝の間は
老猫にとって
安心できる心地よい隠れ場所だったのかもしれない
雪柳の茂みから顔をだしたり
散る花びらの中でまどろんだりする様子は
春の穏やかな日常と
静かでさびしいような情景を感じさせる
四季の暮らしの中で
猫好きの作者独自の「猫俳句」が生まれ
愛らしいしなやかな動きと
季語の小米花がマッチしている
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