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AI相場と秋の株価調整局面をどう見るか

ISHIKAWA

株式市場は、今年3月下旬から4月上旬に起きた「トランプ関税ショック」で一度大きく下落しましたが、その後は堅調に回復し、特にAI関連株を中心に大きく上昇していました。しかし、11月に入り、市場は再び『調整局面』に入り下落が続いています。この動きに不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
 
今回の下落は、企業の業績悪化や景気後退が原因ではなく、『大口投資家による利益確定売り」が主因と考えられます。株価が大きく上がった局面では、機関投資家がポジションを整理するために売りを出すことが一般的であり、その売りが相場全体の調整につながります。これは市場では「よくある動き」であり、決して珍しいことではありません。
 
さらに今朝発表されたエヌビディアの決算が、短期的な値動きに大きく影響を与えました。決算発表のタイミングは、ヘッジファンドが積極的に売買を仕掛けてくるポイントでもあり、AIブームの終焉やバブル崩壊といったセンセーショナルな言葉を使って市場心理を揺さぶることがあります。しかし、今回の決算内容は非常に良好で、AI・半導体の成長トレンドは依然として強いことが確認されています。
 
ニュースで「AIバブルは終わり」といった言葉を目にすると不安になるかもしれませんが、ヘッジファンドの戦略により短期的な値動きが大きくなるのは、毎年繰り返される市場の特徴です。長期的な上昇トレンドが続いている限り、今回のような調整はむしろ健全な動きとも言えます。
 
また、来週はアメリカの「感謝祭ウィーク」が控えており、この期間は例年、相場が比較的堅調に推移しやすい傾向があります。ただし、相場全体を左右するのは、最終的にはヘッジファンドや機関投資家の動きです。そのため、彼らの売買動向を読み解くことが大切になります。

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